近年、企業を取り巻く環境は劇的に変化を続けています。
新しいテクノロジーを活用したビジネスモデルが登場し、既存のビジネスモデルを脅かしつつあることに加え、SDGs(Sustainable Development Goals)といった、企業活動を財務パフォーマンスだけでなく社会課題の解決という観点から評価する動きも広まっています。
多様化するリスクや社会動向から企業価値を守る機能として、企業の法務機能がますます重要になっていることは言うまでもありませんが、法務機能にとどまらず、リスクを積極的にチャンスに変え、柔軟かつ俊敏な意思決定を担うCLO(最高法務責任者=Chief Legal Officer:最高法務責任者)という経営者が不可欠なものとなりつつあります。CLOはCEOに意見・提言を行う立場にあり、その権限と責任は重大です。また、ビジネスを取り巻く環境の変化を敏感に感じ取り、企業法務組織の大胆な変革や法務スタッフの能力開発の枠組み作りも必要になります。CLOはGeneral Counselという役職も含め、海外の先進企業では一般的な役職ですが、日本ではまだごく一部の企業にとどまっているのが実情です。
質と量の両面から将来のCLOを育成していく場を提供したいとの思いから、この度「一般社団法人日本CLO協会」を発足致しました。多くの皆様からCLOに関する課題や問題意識を共有させていただくとともに、ご意見やご要望をお伺いさせていただきたく、趣旨にご賛同いただき、企業経営者をはじめとする多くの企業人や法曹関係者の方々にご参加いただけることを願っております。

堀 龍兒
一般社団法人日本CLO協会 理事長
早稲田大学名誉教授・TMI総合法律事務所顧問。1943年兵庫県生まれ。大阪市立大学法学部卒業。日商岩井入社後、法務部長、取締役、常務取締役、専務執行役員を経て、2003年より早稲田大学教授(法学部・法務研究科)。2014年定年退職、TMI総合法律事務所顧問に就任。著書に、『債権管理回収の知識』(商事法務研究会)、『国際法務戦略』(共編、早稲田大学出版部)など。
一般社団法人日本CLO協会 理事長
早稲田大学名誉教授・TMI総合法律事務所顧問。1943年兵庫県生まれ。大阪市立大学法学部卒業。日商岩井入社後、法務部長、取締役、常務取締役、専務執行役員を経て、2003年より早稲田大学教授(法学部・法務研究科)。2014年定年退職、TMI総合法律事務所顧問に就任。著書に、『債権管理回収の知識』(商事法務研究会)、『国際法務戦略』(共編、早稲田大学出版部)など。